これまで我が家が試してきたキャンプの炊飯方法(道具) 6パターンと、色々な炊飯方法を試して分かったコツ(真髄)を紹介します。
我が家では、飯盒や土鍋、メスティンからフライパンなど、色々な炊飯方法を試してきました。それぞれ一長一短があり、キャンプスタイルの変化によって便利だと思う方法も違ってきたのが面白いところ。
我が家のリアルな体験を交えながら、色々な炊飯道具と炊飯の真髄(コツ)を紹介します♪
キャンプの炊飯方法と比較表
我が家が試してきたキャンプの炊飯方法は6つ。
まずは5つの炊飯方法を簡単に比較表にしてみました。※1つは特殊なので比較から除外。
フライ パン | 土鍋 | 飯盒 | メスティン | クッカー | |
---|---|---|---|---|---|
ガス火 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
焚火 | ○ | ||||
小型ス トーブ | ○ | ○ | |||
難易度 | 初級 | 中級 | 上級 | 初級 | 中級 |
メンテ | 簡単 | 乾燥が必要 | 焦げ付きやすい | ||
形状 | 重い | 重い かさばる 割れる | 軽量 | 小型・軽量 | |
容量 | 家族向け 2~4合 | ソロ向け 1~2合 |
まず最初に「家族向け」か「ソロ向けか」が大きな分類になります。
あとは好みで選べば良いと思います。
ちなみに、焚き火で炊飯するなら飯盒がオススメ。我が家も最終的に飯盒に落ち着きました。
どれも美味しく炊けますが、土鍋と飯盒は味わいが違う気がします♪ 「おこげ」ができるのも醍醐味ですね♪
我が家のチャレンジしてきた順に、それぞれの特徴を紹介していきます。
峠の釜 (峠の釜めしの器)
我が家がキャンプを始めた頃は「炊飯」なんて高嶺の花♪ 道具も持っていないし、難しそうということで避けていました。
湯煎のご飯パックを持って行ったりしていたのですが、キャンプ自体に慣れて余裕ができてくると炊飯にチャレンジしてみようかと。
そんな時に使ってみたのが
そう「峠の釜めし」の釜。炊飯できるらしいという噂を耳にしていたこともあり、なんとなく捨てられずに保管してあったヤツです。
実際に試してみると!?
初めてでも「おこげ」ができて美味しいご飯が炊けたので、これをきっかけに毎回炊飯するように♪
ただ、峠の釜は炊飯量が1合なので、家族4人分を炊くために、家にあった2つの釜をローテーションしながらフル稼働(笑)
土鍋 (炊飯用 3合)
次に手を出したのが土鍋。
2つの峠の釜をローテーションしながら家族分の炊飯をするのは辛く…。キャンプで毎回炊飯するようになったので、そこそこコンパクトで家族4人分の炊飯ができる3合炊きの土鍋を購入しました。
ただ土鍋自体が重く、割れ物なので持ち運びやすさや取り扱いにくさもあります。また洗った後に、しっかり乾燥させないと、カビたりするので注意が必要です。
参考 自宅でも活躍!
土鍋はキャンプだけでなく自宅でも使えるのが便利です。炊飯器では実現できない「美味しく炊ける」「短時間で炊ける」というメリットは土鍋ならでは。
フライパン
フライパンのレシピBOOKに炊飯ができると書いてあったので、実際にチャレンジしてみたら超便利でした!
「キャンプで炊飯」と聞くと、飯盒や専用の釜が必要なイメージがありましたが、家にあるフライパンを持っていけばOK。
ということで「炊飯にチャレンジしてみたい!」というに是非オススメのアイテム。
炊飯過程が見えるので火加減が合っているか焦げ過ぎてないかなど確認できて超安心♪
ご飯が残ったらそのまま翌日に火にかけてチャーハンにアレンジできるのも便利です。
参考 我が家が使っているのはフレーバーストーン
フライパン界では人気でロングセラーのアイテムです。※キャンプ用の炊飯器具を買うより多用途で便利。

飯盒
フライパンの次に試してみたのが飯盒。たまたま貰ったのも使い始めた理由なのですが(笑)
焚き火で調理できると、冬場は焚き火で暖を取りながら炊飯できて良いです。
小学校の時にキャンプで拝見した飯盒炊飯。まさか昭和のローテク道具を使って大人になってから炊飯するとは思ってもいませんでしたが、実際に炊飯してみるとその便利さが分かりました。
キャンプで炊飯するのなら飯盒が一番オススメです。
参考 飯盒炊飯のコツや炊き方は別記事で紹介しています。

メスティン
ソロキャンプで便利なのがメスティン。
メスティンは「飯盒」なので炊飯するためのアイテム。固形燃料やアルコールバーナーなどで火をつければ、ほったらかしで炊飯できる優れモノ。
私もソロキャンプの時にはメスティンで炊飯をします。
参考 我が家が使っていのはA8ガレージのスリップメスティン
スリップ加工により「ご飯が焦げ付かない」「おこげが存分に楽しめる」「焦げ付かないから洗い物も楽」という便利なアイテムです。

クッカー
メスティンがなくても一般的なクッカーでもご飯を炊くことができます。
ただ、素材はメスティンや飯盒で使われているアルミ製がおすすめ。アルミは熱伝導率が高いので鍋全体に火が回りやすいので焦げにくいです。
ステンレス製のクッカーで失敗した例がこちら。熱が鍋の中心から端まで伝わらず中心だけご飯が焦げているのが分かります。
炊飯の真髄と、美味しく炊く4つのコツ
我が家はキャンプで6種類の炊飯方法を試し40回以上炊飯しています。その中で身につけた炊飯のコツを紹介します。
- 炊飯で失敗しないための真髄 1つ
- 美味しく炊くコツ 3つ
「はじめチョロチョロ中パッパ~」と聞いたことがあると思いますが、この通りに炊かなくても十分おいしく炊くことができます。また炊飯の際に、細かい火加減に気を取られてると失敗してしまいがち。
まずは「真髄」から☆
真髄. 炊飯は「火から下ろすタイミング」が最重要
炊飯で一番気をつけないといけないのは「火から下ろすタイミング」
これだけできれば、炊飯で大失敗することはないです。これが全て!
炊飯する時には基本的に中火で火にかけ続けて、中の水が無くなり、焦げる前に火から下ろせばOK。
この火から下ろすタイミングが重要なのですが、中が見えないので分からない(笑)
これを見極めるのが、湯気の具合、調理器具の様子、ご飯の焦げる匂い、だったりします。でも最初は分からないので、
水が多すぎる場合には炊飯道具を傾けると水が残っているか分かりますし、焦げ具合が気になるようなら、ひっくり返したり、かき混ぜてシッカリ見れば良いです(笑)
「中の水が無くなったタイミングで火から下ろす」だけに注力してみてください☆
ここからは美味しいお米を炊くために我が家が気をつけているポイントを4つ紹介します。
1. 迷ったら蓋を開ける
日本人は「赤子泣いてもフタ取るな」と聞いているので、蓋を開けてはいけないと思ってしまいますが、蓋を開けたところで、ご飯が食べれなくなるレベルにはならないので、最初は気にしなくてOK。
我が家の場合、
- 沸騰するまで焦がさないように蓋を開けてかき混ぜる
- 水が無くなったか確認するために蓋を開ける (何度も)
といった感じで、何の躊躇もなく蓋を開けます(笑)
それでも、おいしいご飯が炊きあがるので、あまり神経質にならなくても良いと思います♪
蓋を開けないほうが良いのは、圧力をかけたり、温度の急な変化を避けるため。
釜のように圧力をかけられる炊飯道具なら意味があるかもしれませんが、キャンプ用の炊飯器具だと効果は薄い気がします。
また、温度変化については、炊く時間が長くなるデメリットはあるかもしれませんが、個人的に味に明確な違いが出るほどの差は感じません。また、温度ムラが発生するデメリットはかき混ぜれば解決できます。
ということで、個人的に蓋を開けるデメリットは小さいと思っています。
2. 火加減は「中火で始めて沸騰したら弱火」
炊飯を失敗しないために、火加減で気をつける理由は
なので強火は使わないほうが良いです。
一般的に「強火でお米をジャンピングさせる」「最後に強火にしておこげを作る」などと聞くことがあったりしますが、美味しくするための上級テクニックなので最初は忘れてOK☆
沸騰してから弱火にする理由は「フタが浮いたり」「煮こぼれる」ため。また火から下ろすタイミングを逃しにくくできます。
また「最初は弱火」は昔の鉄製の釜(熱が伝わりにくい)だった時代の話。キャンプで使われる土鍋やアルミなどは最初から中火でOKです。
3. お米をしっかり吸水させる
お米を研いだ後は、炊飯する水を入れてお米を吸水させます。
水に浸す時間が短いと、炊きあがりが硬く芯が残るので、しっかりと時間をかけるのが大事。
我が家では忘れないように、設営が終わったタイミングで吸水をさせています。
4. お米と水の量は同じ
お米1合に対して、水は約200mlが基本です。
人差し指で計る時には、研いだお米に水を入れ、お米を平にします。指先がお米に当たった部分から、人差し指の第一関節の溝に水面がくると適量。※容器にもよるので事前に試しておくと安心です。
我が家の炊飯方法
お米をシッカリ吸水させたら、火にかけ沸騰させます。
お米が底にくっつかないよう、しゃもじでゆっくり混ぜながら、沸騰を待ちます。
沸騰したら弱火にして、水がなくなるのを待ちます。
沸騰してからの加熱時間は、調理器具や環境によって変わるので、お米の様子を見て見極めます。
水が残っている間は、ご飯が炊ける良い匂いがして水蒸気も出ます。水蒸気が出なくなり、傾けて中の水分がなくなったのが確認できたら火の止め時。
そろそろ水がなくなったかな?と思ったらかき混ぜてみます。
ちょうど良い炊き加減ならフタをして蒸す。まだ水っぽかったら再度火にかけます。
心配ならこまめにチェックすればOK。
キャンプで炊飯する時の心構え
キャンプで炊飯すると100点満点の炊飯ができるとは限りません。
せっかくの楽しいキャンプ。炊飯を嫌な思い出にしないように「心を整えておく」と良いです(笑)
「絶対に失敗しないように!」と力を入れ過ぎずに楽しむと良いです。失敗した思い出もキャンプの醍醐味。楽しむのが大事。
我が家は安定して炊けるようになるまで5回ほどかかりました。上手に炊けるようになったと思っていても、季節によって気温が違ったり、風の有無で火力が安定しなかったりするので、今でも火から下ろすタイミングを見極めるのは難しいです(笑)
万が一失敗してもリカバリーが効くので安心してください。
- 焦げたら、焦げを取り除いて食べればOK
- 水っぽいなら、もう一回火にかければOK
- それでもダメなら、チャーハンや雑炊に♪
といったリカバリーができます。
炊飯に慣れてきたら、さらに美味しく炊く楽しみがあります。
- はじめは弱火でお米にムラなく吸水させる
- 米の「甘み」を引き出すために40℃~70℃をゆっくり経過するように弱火で温める
- 最後に強火にしておこげを仕上げる
- ご飯をかき混ぜてご飯を蒸す
など、色々なテクニックがあるようです☆
我が家が最初にオススメする炊飯道具は「フライパン」
我が家が試した炊飯調理器具のなかでも、始めてでも失敗が少ないと思うのがガラス蓋付きのフライパン。
フライパンをオススメする理由は3つ
- 蓋を開けなくても、中が見える蓋を使用出来るので炊飯状況が確認できる
- 普段から使い慣れているので、火加減なども簡単
- フライパンなら炊飯だけでなく、おかず調理もできて万能
炊飯量も3合炊けるので家族4人で使いやすい容量。
フライパンで炊いて、残ったご飯はそのままフタをして保存。翌日に、そのまま炒めてチャーハンにして朝ごはんにすることが多いです。
参考 我が家が使っているのは「フレイバーストーン」。おしゃれな赤色のスクエア型フライパンで取っ手が外せて持ち運びも便利。キャンプ用ではなく普段遣いでも名実共に人気のアイテムです。※キャンプ用の炊飯専用鍋買うより多用途に使えるしオススメ♪

さいごに
我が家では、いつの間にか色々な炊飯方法を試してきました。
それぞれの良さや手間がありますが、自分のキャンプに合った炊飯方法を選んだり、色々な炊飯方法を楽して習得していくのもキャンプの楽しみです♪
これができれば炊飯は成功します。
- 迷ったら蓋を開ける
- 火加減は「中火で始めて、沸騰したら弱火」
- しっかり吸水させる (冬は1時間 夏は30分以上)
- お米と水の量は同じ 1合 200ml
初心者にオススメなのがガラス蓋付きのフライパン
慣れてきたら焚き火で飯盒炊飯♪
美味しいご飯を炊くなら土鍋
ソロキャンプならメスティン
フライ パン | 土鍋 | 飯盒 | メスティン | クッカー | |
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ガス火 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
焚火 | ○ | ||||
小型ス トーブ | ○ | ○ | |||
難易度 | 初級 | 中級 | 上級 | 初級 | 中級 |
メンテ | 簡単 | 乾燥が必要 | 焦げ付きやすい | ||
形状 | 重い | 重い かさばる 割れる | 軽量 | 小型・軽量 | |
容量 | 家族向け 2~4合 | ソロ向け 1~2合 |