テントを乾燥させるテクニックを紹介します。
キャンプ場や自宅で乾燥させる「全部で21の技」
我が家が 現場で試行錯誤しながら身につけたので、独特な方法なので(笑)
と思います♪
この記事では、テントが濡れる場面、テントを干す理由、乾燥の真髄と基本、具体的なテクニック(現地での技11、自宅マンションでの乾燥方法10つ)まで徹底的に紹介していきます。
参考 雨キャンプ全般に関する記事はこちら
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キャンプに行くとテントは【必ず】濡れる
キャンプに行くとテントは「必ず濡れる」と思っていたほうが良いです。
「雨」「結露」「地面の湿気・夜露・朝露」など要因は様々なのですが、
我が家がコレまでに経験した「テントが濡れる3つのパターン」を紹介します。
1. 雨が降る
雨が降ったらテントが濡れます。
雨がひどい時にはインナーテントまでビッショリ(笑) ※極端な例です
テントの中が水溜まりになることもあります♪ ※極端な例です
梅雨は濡れる覚悟で出かけたほうが良いです。夏も夕立ち・にわか雨があるので油断できません。
参考 雨キャンプの対策・持ち物などは別記事でまとめています
2. 結露で濡れる
テント内外の気温差が激しい時期になると、テントの結露がひどくなります。
11月のふもとっぱら(最低気温2℃)や、正月のイレブンオートキャンプパーク(最低気温-2℃)に行った時は、水が滴り落ちるほどテントの内側がビショ濡れ。
外から見ると濡れていないように見えるので要注意。
フライシートの内側がビッショリ濡れていて大慌て!
なんてことが多々ありました★
早めに気づけば良いですが、チェックアウト時刻ギリギリで撤収しようとした時に、気づいた時のショックは並大抵のものではありません。
3. 地面の湿気や夜露・朝露で濡れる
雨や結露でテントが濡れていなくても、地面の湿気や夜露・朝露でテントが濡れます。
この「テントの底の濡れ」は、撤収する時に最後まで気づかずに慌てがち☆
テントを乾燥させる理由は「カビを防ぐ」ため
テントを乾燥させる理由はカビを防ぐためです。
キャンパーが乾燥撤収に気を使い、お金をかけてテントの乾燥サービスを使うことがあるのはこのため。
万が一カビが生えてしまったら殺菌 – 色は戻らない
カビが生えたら殺菌して死滅させることができます。
ただし、カビの色素を取り除くのは至難の業。漂白すると、テント生地が痛んだり、色ムラができる可能性が高いです。
カビに対する対応をスノーピークに問い合わせしたらご回答いただけたので紹介します。
カビはエタノールで死滅させる
・消毒用のエタノールを、ガビ発生箇所に霧吹きで頒布・乾燥させることでカビを殺菌できる
カビの色素を落とそうとすると生地が痛む
・カビの色素を抜くために漂白剤を使用するとテント生地を痛める(推奨しない)
プロが対応しても同じ
・スノーピークの乾燥サービスなどで菌を死滅させることは可能
・残ってしまったカビの色素は取り除くことが出来ない
・汚れとしては残ったままとなる
参考 消毒用のエタノールは、無水エタノールを水で薄めて作ることができる
無水エタノールと水道水を、80:20で割ればOK。水は精製水を使ったほうが良いという記載もありますが、多少の不純物が混じっていても、長期保存するわけでもなければ実用上は問題ないはず。
無水エタノールは虫よけのハッカ水を作るのにも使えるので、キャンプするなら持っておいて損はないです。
テント乾燥の極意と基本
ということで「テントは濡れる」「濡れたままだとカビが生える」ため乾燥が必要!
テントを乾燥させるテクニックの前に一番大事な「極意」と「基本」をお伝えします。
テント乾燥の極意
コレ、一番忘れてはいけないポイントです。
キャンプ歴5年の我が家も、今だにコレに失敗して時間を無駄にすることが多いです。チェックアウト時間までにテントが乾くか/乾かないかを見極めるのがなかなか難しい★
現地で完全に乾かせないなら、サッサと撤収して自宅で乾かしたほうが賢いです。最近は自宅で乾燥させることのほうが多いです。そのほうが気が楽になってきました。
テント乾燥の基本
乾燥の基本は「日光」と「風」。特に日が出ているかが重要。
- 日光に当てる
晴れて日が照っている時に陽に当てるのが一番早い対策乾燥方法
- 風を通す
太陽が出ていなくても風がある時には、乾燥できますが時間がかかりがち
化繊の生地自体はシッカリ日に当てれば30分ほどで乾くので、上手に広げて干すのがポイント。逆に、日が出ていないと乾かすのに時間がかかるので、我が家の場合は乾燥撤収を諦めることが多いです。
現地でテントを干す11のテクニック
キャンプ場でテントを乾燥させるための方法を紹介します。
その時々によって効果的な方法が変わるので、状況に応じて対応する必要があります。
まずはテントの水分を取り除く
テントの水気を早めに取り除くことで乾燥時間を短縮できます。
- テントを叩いたり、パタパタと振って水分を飛ばす
- タオルや小ぶりなモップなどで水分を拭く
ドーム型テントの場合は、朝起きたら朝食の準備の前にテントのフライシートを外して水気をとって乾燥させたりします。
早めに水分を払って、テント生地を乾燥させるのがポイント☆
[参考]テントを拭いても生地への影響はあまりない
個人的には、テントを拭いて生地を擦ると生地が痛みそうで躊躇していました。気になっていたのでスノーピークに問い合わせたところ「生地への影響はあまりございません」とのこと。
生地の防水・撥水機能を長持ちさせるためには、可能な限り、雑巾などでテント生地の水分を拭かずに自然乾燥させたほうが良いと考えているのですがいかがでしょうか。こすって拭いた場合の生地への影響がわかれば教えて下さい。かなり痛むのか、そんなに変わらないのか など
しっかりと乾かすには最終的に自然乾燥をして頂く必要がございますが、その前に軽く水分を拭き取って頂く分にはご心配されております生地への影響はあまりございませんのでご安心頂ければ幸いでございます。
私の経験上スノーボードのウェアなどは擦れる部分から撥水加工が落ちるので、なるべく擦らないようにしていますが、「あまり影響は無い」とのことなので気にする必要はないようです。
乾きにくい箇所に気をつける
テントには乾きにくい箇所があります。
- 設営ベルト
- ガイロープ
- スカート
テントの生地が乾燥していても、これらの付属品が湿っているとカビの元になります。
乾きにくそうな箇所は、最初から日に当てて、ひっくり返したりしながら干しています。
ロープはほどいて干すと乾きやすくなります
バラバラに広げて乾かす
テントだけでなく、キャンプ場で乾燥させたいものは色々あります。
- フライシート
- インナーテント
- グランドシート
- レジャーシート
- 寝袋
これらは、バラバラに日に当てたり風を通して乾燥させると良いです。
乾燥させる場所がないなら「干せる場所を探す」
サイトの区画が狭くて、乾燥させるためのスペースがないという時もあるかと思います。そんな時は、乾かす場所を探しに行きます。
ガーデンサイトなら垣根に干すことが多いです。
空いていればキャンプ場を広く使わせてもらったり♪
- 立木を使ったり
- 空いてるサイトをチョット使わせてもらったり
- 広場の端っこを使わせてもらったり
他の方の迷惑にならないように気を使ったり、景観を損ねないような配慮は必要ですが、自分のサイト内で収まらない場合は、乾燥させる場所を探しにいくのも手です。
乾燥場所が足りなければ自分で作る
ポールとロープがあれば「物干し」を作ることができます。
我が家ではポール間にロープを張ってフライシートを干すこともあります。フライシートだけでなく、他の濡れものも干すこともできるので便利です。
地面が湿っている時や、風で乾燥を早めたい時に便利。
物干しは、ポール間にロープを張って設営します。我が家は小川張りのセッティングテープを使います。
ちなみに、風が吹くと子供たちは大喜び。
「ワー」とか言って、楽しそうに向かって行きます♪
- フライシートと、インナーテントそれぞれに陽と風を通して乾燥できる
- フライシートは、風に煽られてバサバサと水気が飛ぶ
- 30分ほどで乾燥できる
- 強風に煽られて、フライシートが破損する可能性がある
- 近づくと危険
乾燥速度は抜群に早いです。晴れていなくても風で乾きます。風でバタつく時はロープで固定すると改善できます。
テントだけでなく、寝袋なども物干しで干すことも多いです♪
木に吊るして干すこともあります。
テントをひっくり返して乾燥?
インナーテントの底(ボトム)を乾かすためにテントを裏返すという方法もありますが、我が家では実施していません。
- 面倒
- 風で飛ばされると危険
- 地面に強くこすれると土汚れが落ちなくなる
- テントの底が濡れるのは「四隅」だけ (我が家の経験より)
そのため、我が家は次に紹介する方法でテントの底を乾かしています。
テントの底は浮かせて干す
我が家がテントの底を乾燥させる方法は、
テントが飛ばされないように、ペグは挿したままのほうが安全です。
乾燥を早めるコツは、椅子を差し込んだら、雑巾でテントの下の濡れを拭いてあげること。
前後の乾燥が終わったら、次は左右から挿し込んで乾燥させれば完璧。
参考 テントの底がすごい濡れる場合はグランドシート選び&使い方に問題があるかも?
正しくグランドシートを使えていれば、インナーテントの底は多少濡れる程度。テントの底がひどく濡れる場合はグランドシートの選び方と使い方に問題がある可能性があります。
シート類など自宅で乾燥できるものは後回し
我が家は、レジャーシートやグランドシートは濡れたまま持って帰ることが多いです。
レジャーシートを乾燥できるのは撤収の最後。
また、シート類は自宅でも乾燥させやすいですし、テントと違ってカビて買い換えても痛くないです。そう考えるようになってから、濡れたまま持って帰り、自宅で干すことが多くなりました。※時間がある時には干して帰ります。日が当たれば10分ほどで乾きます。
寝袋も家で干すことが多いですね。
レイトチェックアウトで晴れるのを待つ
午後から晴れるならレイトチェックアウトにするのも有効です。
午前中に雨が降っている時には、無理に撤収せず、のんびり過ごして完全に乾燥させて帰ったほうが、家に帰ってからの片付けは楽ですね。
午前中は雨で午後から晴れる場合はこの作戦が有効です。
帰りに公園に立ち寄って干す
サイトの立地的にテントが乾きにくい場合もあります。
- 日が当たらない林間サイト
- 干す場所が足りない場合など
そんな時には帰り道の公園で干すこともあります。
現地でのんびり過ごしていると、帰りに渋滞にハマったりするので、サッと地元に帰ってきて近所の公園で干すのも良いですね。
濡れたテントを持ち帰るのに便利なアイテム
現地で乾燥させる方法を紹介しましたが、雨が降っている時は濡れたテントを持って帰るために大きなビニール袋などが必要です。ゴミ袋でも良いのですが、
ドライバックは防水性も高く、生地も丈夫なのでビニール袋と比べて安心感が全く違います。
我が家の使っている70Lのドライバックなら、大型テント(カマボコテント※)がちょうど入ります。※フライシートのみ。インナーテントとポールは入りません
我が家では必需品☆
参考 ドライバッグの防水性やサイズ感などのレビューは別記事で紹介しています
自宅(マンション)でテントを乾燥させる10のテクニック
テントは自宅に帰ってきてからでも十分乾燥させることができます。
我が家はマンションに住んでいますが、ベランダでテントを干しています。
と思えるはずなので、ぜひチャレンジしてみてください。雨が降り続く時期でも1週間もあれば乾燥させることができます。
「なるべく早く、一気に干さないと!」と思うとシンドイので「のんびり干す」のがコツ。
一番やってはいけないのが収納袋に入れたまま放置すること。カビが生えやすくなります。
庭やベランダで干す
庭やベランダが広い場合はそこで干すのが一番!
自分の家に限らず、親戚・友人宅を借りるのも手です。
ちなみに我が家はマンションなので、次から紹介していく数々の技を駆使してテントを干しています。
まずは、ベランダにブチ撒ける
キャンプから帰ってきたら、濡れたテントなどは全てベランダにブチ撒けます♪
まずは、細かいことを気にせずに収納袋から出すことが大事♪
- ベランダに雨が吹き込んでいても気にしない (既にテント濡れてる)
- テントを広げて干さなくてもOK (どうせ雨なら乾かない)
元気があるならその日のうちにテントを広げて干すと理想的ですが、袋から出して広げておくだけで水気が取れます。そのまま放置していても表面は乾きます♪
「干す」というよりは「水を落とす」イメージ。水捌けの良いスノコ・タイルの上などに広げておくとベスト。
最低でも収納袋を開ける
ベランダにブチ撒ける事ができない場合は、車の中でテントの収納袋のジッパーを開けておくだけでも違います。
空気に触れる部分は乾いていくので、できるだけ収納袋から出して広げておけると良いです。
ベランダに干す
テントを一番干しやすいのがベランダ。
手すりや物干し竿を使って少しづつテントを干していきます。一気に広げることはできないので折り返したり、回転させたりして濡れている箇所を空気に触れさせます。
テントを吊るすコツは「ペグダウン箇所」
ベランダでテントを干す時に使いたいテクニックが「ペグダウン箇所」を吊るすこと。
我が家の場合は、ペグダウンする輪っかを物干し竿に吊るし、生地をベランダの柵に引っ掛けたりして広げて干しています。
こうすることで、テントがベランダから落ちないので安心♪
テント×環境によって干し方が違うので自分の方法を編み出してくださいね。
浴室乾燥で乾かす
タワーマンションなど、ベランダで干せない場合は浴室乾燥で乾かすことになります。ただ、個人的には乾きづらいと感じたので使っていません。
- 乾かすのに結構時間がかかる(我が家の過去の経験)
- お風呂に入る時に一旦片付ける必要がある
浴室乾燥の性能が良いと違うのかな?
車内でテントを干す
車内でテントを干すこともできます。
9月の雨天時に車内で乾燥させたら3日ほどでほぼ乾きました。※乾きにくい部分は湿っていたので最終的に駐車場に広げて乾燥させました。
大型のテントでも車内の天井収納スペースに引っ掛けたり、イスに掛けたりして広げることができます。
テントに空気を通す&車内の空気を入れ替えるために、1日に1回は、テントをひっくり返すと良いです。
雨でもへっちゃら♪
ただ、車内にテントの土が落ちて汚れたりするのでシートを敷いたり、ハンディークリーナーで掃除したりする必要があります。
また、車内が土臭くなりますが(笑)そのうち消えます。
部屋で干す
部屋も乾燥に使えます。
インナーテントなどあまり汚れていないものは部屋で干せます。
雨が続いている日は、家の中をフル活用してテント・タープを乾かします。
- 室内用の物干しでテント・ロープ類を干したり
- テーブルやイスに広げて展開
- 廊下の自転車に、ブルーシートをかけて干す
扇風機を回したり、エアコンを付けたりすれば、室内でも2日あれば乾きます。
参考 干す場所が増えるアイテムがあると便利
キャンパーなら3WAYで使える自立式ハンモックがあると便利。ハンモック、チェアハンモック、物干しとしても使えます。我が家が使っているのはゆらふわモック。
普段から使える部屋干し用のアイテム
この3つの物干しが我が家にあります。これらを駆使すると乾燥スペースに困りません。ちなみに、エアコンハンガーは普段使いに超便利! 雨の日に洋服を室内干しする時に大活躍。暖房を入れると1~2時間で洗濯物が乾くから感動モノ。石油ストーブの近くに置くと濡れものがすぐに乾くのと同じ速さ!
布団乾燥機を使う
布団乾燥機を持っているなら使ってみてもよさそう。
我が家は使ったことがないのでどのぐらいで乾くのかはわかりませんが、効果があるのではないかと思います。
ただし、温風は使わずに「送風」で乾燥させたほうが安心。熱を加えると接着剤やシームテープなどが劣化するかもしれません。
部屋にテントを干して、部屋全体に布団乾燥機をかけると丁度よいかもしれません。状況を確認しながら工夫してみてください。
天日干しで最終チェック
陰干ししたテントは、できれば晴れた日にシッカリ乾燥させると安心です。
室内や車内でほぼ乾いているなら、30分ほど日に当てれば乾きます。特に乾きづらい箇所が乾いていることを確認できればOK。
テント乾燥サービスを使う
テントの乾燥させる時間が取れない方は、テント乾燥サービスを使うのも良いと思います。
送料含めると5,000円以上はかかるようですが、忙しい方にはオススメ。
クリーニングや撥水加工もお願いできたりして、テントのメンテナンスも兼ねて考えると効率的なサービスかもしれません。
スノーピーク製のテントなら、スノーピークが使い勝手が良さそうです。
スポーツオーソリティは現在テント乾燥サービスをしていないようです。※2021年まで4店舗(愛知県 常滑店、埼玉県 川越南古谷店、神奈川県 センター南店、兵庫県 西宮今津店)で乾燥サービスをしていました。
まとめ
キャンプ歴6年、テントを乾燥させる方法を試行錯誤してきた20のテクニック。
我が家が 現場で試行錯誤しながら身につけたので独特な方法もあるので、知らないテクニックが見つかったのではないでしょうか?
最後にまとめます☆
- テント乾燥の極意「乾かないものを 乾かさない!」
- 現地でテントを乾燥させる11のテクニック
- まずはテントの水分を取り除く
- 乾きにくい箇所に気をつける
- バラバラに広げて乾かす
- 乾燥させる場所が無いなら、場所を探す
- 乾燥場所が足りなければ自分で作る
- テントをひっくり返して乾燥?
- テントの底は浮かせて干す
- シート類など自宅で乾燥できるものは後回し
- レイトチェックアウトで晴れるのを待つ
- 帰り道に公園に立ち寄って干す
- 濡れたテントを持ち帰るのに便利なドライバック
- テントを自宅で乾燥させる9のテクニック
- 庭やベランダが広いならそこで
- まずベランダにブチ撒ける
- 最低でも収納袋を開ける
- ベランダに干す
- 浴室乾燥で乾かす
- 車内でテントを干す
- 部屋で乾燥させる
- 布団乾燥機を使う
- 天日干しで最終チェック
- テント乾燥サービスを使う
参考 雨キャンプ全般に関する記事はこちら
雨キャンプで知っておくと役立つことを網羅的に紹介しています。