2019年にSOTOから「レギュレーターストーブフュージョン」が販売されました。
- 大五徳で分離型、マイクロレギュレーター搭載のCB缶バーナー
- ファミリーキャンパーにとって、最強のシングルバーナー
SOTOの技術が融合(フュージョン)しているのが分かります。個人的には最強のシングルバーナーだと思います♪
現行のシングルバーナーとの比較、フュージョンの特徴をご紹介します。
参考 CB缶のシングルバーナー6種を徹底比較した記事はこちら
SOTO レギュレーターストーブフュージョン(ST-330)
SOTOの「レギュレーターストーブフュージョン」の特徴は「マイクロレギュレーター搭載」「安定五徳でダッチオーブンも扱える」といった商品。
数あるシングルバーナーの中でも、個人的には最強だと思います。
販売日と価格
販売日は2019年4月10日。価格は9,000円(税別)。
発売当初は1ヶ月待ちの人気商品でしたが、数ヶ月経って供給が安定しました。
レギュレーターストーブフュージョン(ST-330)の特徴
レギュレーターストーブフュージョンの特徴はこちら。
- 現行モデルのいいとこ取りをしている
- 大鍋・ダッチオーブンが扱える
- 寒さに強いマイクロレギュレーター搭載
- バーナーヘッドがすり鉢状で風に強い
- コンパクトさはピカイチ
詳細を解説していきます。
現行モデルの良いとこ取り♪
フュージョン(ST-330)は、現行のシングルバーナー(ST-301)とレギュレーターストーブ(ST-310)とのいいとこ取りをした商品。
大鍋・ダッチオーブンが安心して扱える
レギュレーターストーブフュージョン(ST-330)の特徴は「分離型」と「大きな五徳」
10インチのダッチオーブンを乗せることができます。
ガス管とバーナーが分離しているので、ダッチオーブンを熱していてもガス缶に熱が伝わりにくいため、ガス爆発の心配がない。
五徳のサイズが大きいため、ST-301と同様に25cmの大鍋が扱える(はず)。
(25cmは、自宅で使っている一番大きな鍋と同じ大きさでした)
そして、フュージョンは、五徳の脚が4本に増えて安定化が図られています。(現行のST-301は3本脚)
分離型のため、ガス爆発の心配がない
寒さに強いマイクロレギュレーター搭載
レギュレーターストーブフュージョンの一番の魅力は、マイクロレギュレーターを搭載していること。
通常のガスバーナーは、気温が10℃以下になると火が安定しなくなり、0℃まで下がるとほぼ着火できなくなります。
それが、マイクロレギュレーターを搭載していると、-5℃の環境でも安定した火力が得られます。(パワーガスとの合わせ技)
マイクロレギュレーターの仕組みや効果は、シングルバーナーを比較した記事でご紹介しています。
バーナーヘッドが「すり鉢状」で風に強い
レギュレーターストーブフュージョンは、バーナーヘッドが「すり鉢状」(窪んだ形状)で、風に強い構造。
すり鉢状は、SOTOの最上位バーナーのストームブレーカー(税別 21,000円)と似た形状。CB缶のバーナーではレギュレーターストーブフュージョンだけが「すり鉢状」
※売れ筋のレギュレーターストーブ(ST-310)も、バナーヘッドは膨らんだ形状なので、五徳に風防を付けて使っている人が多いです。
現行(ST-301)と比べて、横風を受けた時の熱伝導性が向上していることは、展示会のデモンストレーションから分かります。
301買うなら、絶対新作がおすすめです。kcal/h(発熱量)は301のほうが高いですが、燃焼効率は新作がダントツ!写真は両者の比較実験です。横から扇風機で風を当てて、301(左)と新作(右)でバーナーパッドを熱してるんですが、圧倒的に新作のほうが効率高いです😆 pic.twitter.com/U68Duqzz6l
— ⛺️キャンプ誌 fam_mag 編集長ケヤキ (@keyaki_shingo) September 5, 2018
コンパクトさがピカイチ!
実際に手にとって見ると、コンパクトさに驚かされます。
ST-301とST-310と比べると、かなりコンパクトで軽いです♪ 収納時の形状も無駄がないので、かなり小さくして持ち運ぶ事ができます。
重さは、ST-310の約2/3、ST-301の約1/3です。
特徴まとめ
レギュレーターストーブフュージョンは、CB缶のシングルバーナーとしてかなり完成度が高いと感じます。
これからCB缶のシングルバーナーを買うなら「フュージョンで決まり!」です♪
とはいえ、これまでのモデルと比べて何が違うのか気になる方もいると思いますので、詳細を比較してみました。
現行モデル(ST-301・ST-310)との比較
ここからは、現行のシングルバーナー(ST-301)とレギュレーターストーブ(ST-310)と比較していきます。
比較表
各モデルの特徴を比べてみます。
フュージョン ST-330 |
ST-310 | ST-301 | |
---|---|---|---|
形状 | 分離型 | 一体型 | 分離型 |
バーナーヘッド | すり鉢状 (小型) |
突起状 (小型) |
突起状 (大型) |
マイクロ レギュレーター |
搭載 | 搭載 | なし |
五徳 | 中サイズで低重心 4本脚 (16.5cm) |
小さくて高重心 4本脚 (15cmほど) |
大きくて低重心 3本脚 (20cm) |
発熱量 | 2,300kcal/h | 2,500kcal/h | 3,200kcal/h |
収納時 サイズ 重量 |
コンパクト 軽量 (11×7.5×9cm) 245g |
コンパクト (14×7×11cm) 350g |
そこそこ コンパクト だが重い (16×10×9cm) 690g |
発熱量が劣るのが気になるところですが、実利用ではほとんど困らないレベルの印象。それ以外は機能が向上して使いやすくなっています♪
補足 現行モデルST-301とST-310の覚え方
今後の説明で「ST-310」「ST-301」などが何度も出てくるので、混乱するかもしれません(私も混乱します)。ST-XXXの数値が大きいほう(ST-310)が先進的 (マイクロレギュレーター搭載)だと覚えておくと良いです。
同じくマイクロレギュレーターを搭載するST-310と比較
今まで、CB缶のバーナーでマイクロレギュレーターが付いているのは「レギュレーターストーブ(ST-310)」のみでした。
レギュレーターストーブを搭載していて、寒さに強いので、キャンパーにはダントツの人気。
ST-310は人気の逸品でしたが欠点があり、現場では工夫して使っていました。
- 五徳が小さくて不安定 → クッカースタンドで補完
- 風に弱い → 風防を付けてカスタマイズ
- 着火しづらい → オプションの着火アシスト装着
レギュレーターストーブフュージョンは、ST-310の欠点を全て解決しています。
- 五徳が小さくて不安定 → 安定・低重心の五徳
- 風に弱い → すり鉢状のバーナーヘッド
- 着火しづらい → 分離したガス缶側に着火装置
レギュレーターストーブ(ST-310)は五徳が小さく 高さがあるため、安定性が良くないです。
まるかの湯たんぽ(3.5L)を乗せると超不安定。「グラン グラン」で「ブルン ブルン」
五徳のサイズを比べると、フュージョンのほうが大きいです。同じ大きさの円を重ねてみると分かります。また、フュージョンは五徳が垂直に立ち上がっているため、安定感が全く違います。
フュージョンは、キャンパーが欲しい機能がすべて盛り込まれた!
五徳も大きく低重心で安定するため、鍋も扱えるようになった♪
ST-301との比較
現行のシングルバーナー(ST-301)は大鍋を扱うのに便利です。その点ではフュージョンより優れていると感じます。
- フュージョン(ST-330) … 2,300kcal/h
- ST-301 … 3,200kcal/h
- フュージョン(ST-330) … 16.5cm
- ST-301 … 20cm
ST-301は、マイクロレギュレーターが搭載されていないのと、すり鉢状のバーナーヘッドではないため、寒さや風に弱いのが気になるポイント。
その点、フュージョンのほうが機能面では優れています。
参考 シングルバーナー(ST-301)のレビュー記事はこちら
これから買うならフュージョンがおすすめ
個人的には、これからCB缶のシングルバーナーを買うなら、フュージョンが文句なしでおすすめです。
あえて現行モデルを買うメリットはこちら。
- シングルバーナー(ST-301) … バーナーヘッドが大きく熱量も高いので鍋料理向き
- レギュレーターストーブ(ST-310) … 小さいカップを温めるのに便利。価格が安い
フュージョンの欠点や改造ポイント
SOTO レギュレーターストーブフュージョンの欠点と改造ポイントはコチラ。
- 収納ケースがない
- 五徳の足に「あそび」がある
- 耐熱チューブで火傷対策が必要
- マグカップなどを温める時には網が必要
収納ケースがない
収納ケースが付属していないため、ケースを探す必要があります。
「不撓不屈」さんから、メスティンに収納できたというTweetがありました。小型なので、コッヘルなど、手持ちのアイテムに収納できるかどうか試してみると良いと思います。
シンデレラフィット発見!
というか
SOTOは、これ狙って作った感があるな
ぴったり過ぎる、そのためシリコンチューブ付けたら入らないw
ST-330をメスティンに収納#SOTO #ST330 #メスティン #シンデレラフィット pic.twitter.com/0oTDllliNh— 不撓不屈@キャンプ初心者 (@z50monster) April 10, 2019
五徳の足に「あそび」がある
フュージョンで気になったポイントは、五徳の足4本それぞれに「あそび」があること。
バネを使っていて組みて足るのが簡単なのは良いのですが、この点は唯一気になったポイントでした。
耐熱チューブで火傷対策が必要
プロトタイプモデルを見る限り、五徳が金属丸出しなので、使用時に素手で触ると火傷します。
実際に使う際は、ヤケド対策として耐熱用のチューブが必要です。最初から耐熱チューブが付属していると最強なのですが♪
手順は、シングルバーナー(ST-301)の改造記事が参考になると思います。
五徳の最小経が大きいとマグカップなどを温める時に網が必要
レギュレーターストーブフュージョンは、レギュレーターストーブ(ST-310)と比べて、五徳の最小経が大きくなっています。
小さなマグカップなどが五徳に乗らない場合は、バーナーパットや小さい網(100均の水切り網でOK)をかませると良いです。
まとめ
- 大鍋・ダッチオーブンが安心して扱える
- 寒さに強いマイクロレギュレーター搭載
- バーナーヘッドがすり鉢状で風に強い
参考 CB缶のシングルバーナー6種を徹底比較した記事はこちら