BLUETTIのポータブル電源「EB70S」をレビュー。
我が家はこれまで10個以上のポータブル電源を検証し、ソーラー充電で6つのポータブル電源を活用して日々の電気をまかなっています♪ リアルに使い倒してる我が家が徹底レビュー。
BLUETTI EB70Sの最大の特徴は
「安全性が高く」「コスパが良い」「-20℃で動作」
バッテリー容量が716Whなのでファミリーキャンプで便利な容量。安全性を重視する方にオススメのアイテムです。
- 電気毛布
- 電気毛布(中)×2枚が 8時間50分 <実測値>
- 電気毛布(中)×3枚が 5時間53分 <実測からの計算値>
- 扇風機
- 強(最大風力)で 10時間45分 <実測値>
- スマホ (2815mAh)
- 約60回充電可能 <スペック値>
※メーカー様から商品提供していただいてます
※本記事ではEB70で検証した結果を紹介しています。EB70SとEB70の違いはAC出力のみ。EB70 100-120V/700W、EB70S 100V/800W。メーカーに確認済。
参考 ポータブル電源の比較(おすすめランキング)はこちら
見出し
BLUETTI ポータブル電源 EB70S (716Wh)
BLUETTIはポータブル電源とソーラーパネルを展開しているブランド。
アメリカIndiegogoで史上最高支援額6.6億円を超えた人気商品「AC200」などのラインナップがあります。AC200のレビュー記事はこちら
今回、徹底検証する「EB70S」はリン酸鉄リチウムイオン電池を使っているのが最大の特徴。そして716Whはファミリーキャンプで便利なバッテリー容量&サイズ感。
- バッテリー
- PSE適合品、純正弦波
- バッテリー容量:716Wh
- バッテリー種類:リン酸鉄リチウムイオン電池
- サイクル回数 : 2500回以上
- 本体充電所要時間:3~4時間 (家庭用コンセントにて)
- 出力
- AC出力×4口:800W(瞬間最大 1400W)
- USB出力
- USB-A×2口 : 5V/3A
- USB-C(PD/QC)×2口 : PD3.0 100W Max
- DC(シガーソケット)出力×1口:12V/10A, 120W Max
- DC(5521プラグ)出力×2口:12V/10A, 120W Max
- 入力
- AC充電 : 12-28V 200W Max (7909プラグ)
- ソーラーパネル充電 : 12-28V 200W Max (7909プラグ)
- カー充電 : 12V/24V
- サイズ・重量
- サイズ : 320×217×222 mm
- 重量 : 9.7kg
- 安全性
- PSE、FCC、CE、UN38.3、MSD、UL and RoHS
- BMS搭載 : 高温・過電圧・低電圧・放電低温度・過電流・ショート・充電過電圧などを保護する仕組みがある
- 動作温度 : -20℃~40℃ 充電温度 : 0℃~40℃
- 保証期間 : 2年
充電器は3種類ついています。
- 家庭用コンセントの充電アダプタ・ケーブル
- カーチャージャー(シガーソケット)
- ソーラー充電用のMC4ケーブル
説明書と保証書、さらにステッカーが付いてきます。
一番の魅力は「安全性」
BLUETTI EB70Sの一番の魅力は安全性!
- リン酸鉄リチウムイオン電池
- 自社工場で製造
- BMS搭載 & 各種安全規格への適合
リン酸鉄リチウムイオン電池
リチウムイオン電池の中でも、安全なリン酸鉄リチウムイオン電池を採用。
電池自体が安全というのが最大の強みです。

Photo by BLUETTI EB70 Bluetti-jp
- 結晶構造が強固なため熱安定性が高い(600℃まで熱分解が起こらない)
- -20℃の低温環境でも給電可能
- エネルギー密度が低いため、過充電・過放電状態になっても爆発しない
他のポータブル電源は、扱い方によっては発火する電池をBMS(バッテリーマネージメントシステム)でコントロールしているので根本が違います。
自社工場で製造
BLUETTIを製造しているのはパワーオークという中国に本社がある会社。4万坪の自社工場でポータブル電源を製造しています。また家庭要蓄電池の分野にも商品展開している企業です。

Photo by BLUETTI EB70 Bluetti-jp
2019年から日本法人を設立して、日本市場に進出しています。
※ポータブル電源は、ODM品(設計から製造まで委託)でブランド・会社を調べても製造・技術に関する情報が出てこないブランドもあるので、そのようなブランドと比べると格段に安心できます。
BMS搭載、各種安全規格に適合
BMS(バッテリー マネージメント システム)を搭載しているため、バッテリーを保護する仕組みがあります。PSEを含む各種安全規格にも適合。
- 保護機能 : 高温・過電圧・低電圧・放電低温度・過電流・ショート・充電過電圧
- 適合規格 : PSE、FCC、CE、UN38.3、MSD、UL and RoHS
コストパフォーマンスが良い
リン酸鉄リチウムイオン電池を採用しているため、サイクル回数が2500回以上。
リン酸鉄リチウムイオン電池じゃないと500回~800回程度だったりするので、3~5倍分長持ちします。
同容量(700Wh前後)の他社ポータブル電源と価格差を比べると、サイクル回数分(3~5倍)の価格差はないため、格段にコスパが良いことが分かります。
BLUETTIのポータブル電源EB70Sのレビュー
ここからは、BLUETTI EB70Sの使い勝手をレビューします。
BLUETTI EB70Sは、リン酸鉄リチウムイオン電池だから「安全性が高く」「長寿命」「-20℃で動作」というのが他社製品と比べた強み。ファミリーキャンプで便利なバッテリー容量。
キャンプでの主な使い道は電気毛布とサーキュレーター。欲を言うとドライヤーが使えると便利です。 キャンプ用途ならこれらの機器が十分な時間使えます。
ここからは、それぞれの詳細をレビューしていきます。
キャンプで使う電気機器がどのぐらい使えるか
キャンプで使う電気器具といえば、冬は電気毛布。夏はサーキュレーターや扇風機。またスマやライトの充電などで活躍します。
特に気になるのが電気毛布の稼働時間、電気毛布は温度調整機能があり、実際に使ってみないと稼働時間は分かりにくいです。
そのため、当ブログでは実機を使ってシッカリ検証しています。
電気毛布は2枚1晩使える
電気毛布の使用可能時間を実測しました。
電気毛布(中)×3枚が 5時間53分 <実測からの計算値>
冬キャンプで地面からの底冷えを防ぐなら、電気毛布(中)がちょうどよい感じです。電気毛布2枚使ってもおおよそ一晩持ちます。ソロキャンプなら2泊できますね♪
※検証の詳細データは2ページ目の [参考]検証の詳細データ を参照ください。
サーキュレーター(扇風機)の使用可能時間
サーキュレーター(扇風機)の使用可能時間を実測。
キャンプに持っていくならサーキュレーターなのですが、我が家のサーキュレーターが故障しため、仕組み&消費電力が近い扇風機で検証しました。
扇風機の「強」で10時間45分使えました。
風力 | 消費電力 | 使用可能時間 |
---|---|---|
強 | 51W | 10時間45分 |
中 | 45W | 12時間10分※ |
弱 | 38W | 14時間26分※ |
※消費電力から算出した計算値
風力をおさえれば10Wぐらいで動く機器もあるので、10Wの場合は55時間近く動きますね
※検証の詳細データは2ページ目の [参考]検証の詳細データ を参照ください。
ドライヤーは使えるのか?
ドライヤーは冷風のみ使えます。
BLUETTI EB70Sは、出力800W(最大1400W)なので、残念ながら温風は使えません。冷風ならOK。
「OVER LOAD」と表示され電気供給が停止。安全装置がシッカリと働いているのが分かります。
※検証の動画は2ページ目の [参考]検証の詳細データ を参照ください。
なんと!ファン音が鳴らなかった
BLUETTI EB70Sで、電気毛布(中)×2枚をぶっ通しで使った時にはファンが回りませんでした。
これまで我が家が検証してきたポータブル電源は必ずファンが回っていました。
仕様は「50℃以上になるとファンが回る」とあります。また、Amazonの口コミでは400Wを超えると本体のファンが回りだすという情報があります。
BLUETTI EB70Sをキャンプで使う場合、一番消費電力が多い使い方は電気毛布。バッテリー容量を考えると電気毛布(温度中)×3枚ほどが現実的な使い方だと思います。その時の消費電力は最大で160W程度。さらに、キャンプ場は屋外で、電気毛布を使うのは夜なので冷えるので、おそらくキャンプ場でファンが回ることはなのではないかと思いました。
ファンが回った時の音は55dB(人が小声で話しているレベル)。給電中にファンが回った時にはそんなにうるさくなく、キャンプで隣のテントに迷惑を掛けるレベルではないです。
扱いやすいフラットな形状♪
BLUETTI ポータブル電源 EB70Sのサイズ感と形状を紹介。
本体はバッテリー容量に対して少し大きい印象。
ハンドルがシッカリしていて扱いやすいですし突起がないので扱いやすく、上面がフラットになるので荷物を乗せることもできます。
サイズのイメージは2Lペットボトル5本ぐらい。
- サイズ : 320×217×222 mm
- 重量 : 9.7kg
子供が一人でギリギリ持ち運べるぐらいの重量。
小学2年生の次男も片手で持ち上げられましたが、重いので長時間は難しそう。大人なら重いけど片手で持ち運べる感じ。
サイズ的に、買い物かごの半分ぐらいの大きさなので、トランクに車載するか、足元に積むと良さそうです。
助手席の足元に置いても良いですね。
ハンドルは折りたたみできて上面がフラット。
上に荷物が置けるので、サーキュレーターや扇風機などの台として便利です。
BLUETTI EB70Sの本体は四角くてかなりシッカリしている印象。
車載する時に上に多少荷物を乗せても大丈夫そうです。
ハンドルは折りたたみ可能。
LCD表示 : 入出力の電力・バッテリー残量が表示される
BLUETTI EB70Sは、リアルタイムで入出力の電力とバッテリー残量が5段階で表示されます。
バッテリー残量がメモリなのが惜しいところ。40%残っているのか21%残っているのかが分からないので、数値で表示されたほうが扱いやすいです。
IN・OUTの電力表示(W)もリアルタイムで数値で表示されます。約1秒ごとに数値が更新されます。
入出力端子について
BLUETTI ポータブル電源 EB70SはACコンセントが4つあり、800W(瞬間最大1400W)まで対応。USB出力口は4つ。
- 出力
- AC出力×4口:700W(瞬間最大 1400W) / 100-200VAC
- USB出力
- USB-A×2口 : 5V/3A
- USB-C(PD/QC)×2口 : PD3.0 100W Max
- DC(シガーソケット)出力×1口:12V/10A, 120W Max
- DC(5521プラグ)出力×2口:12V/10A, 120W Max
- 入力
- AC充電 : 12-28V 200W Max
- ソーラーパネル充電 : 12-28V 200W Max
- カー充電 : 12V/24V
キャンプでは、ライトからスマホから電気毛布まで不便することなく使えます。
シガーソケットにはキャップが付いていて、ゴミが入りにくくなっています。
ワイヤレス充電
ワイヤレス充電にも対応しています。
上部にスマホを置くと充電開始。
出力ボタンが押されているのが分かりにくい
ボタンが押されているのかが分かりにくいのが少し気になりました。
遠くから見ても分からないので、近づいて確認する必要があります。
後述するエコモードがあるので、ボタンの消し忘れでバッテリーを使い切ることはありませんが、個人的にはもう少しボタンのランプが目立つと使いやすいかな。
エコモードがある
BLUETTI EB70Sは、エコモードに設定すればAC出力(インバーター)をOFFにできるため、大きく電力を無駄にすることはありません。
エコモード : AC出力が20W以下で4時間継続すると自動的にAC出力がOFF
電気機器を使っていなくても、出力モード(ボタンが押されている)になっていると、ボタンのLEDライトが点灯していたり、DC-ACのインバーターが電力を消費します。特にインバーターをつけっぱなしにして保管しているとバッテリーが無くなってしまいます。
エコモードを有効にするかどうかは設定できます。(ACとDCボタンを同時押し)
ライト付き
ライトがついていて、非常時には明かりを確保することできます。
点灯モードは3種類
- 弱 : 214時間
- 強 : 161時間
- SOS : 214
個人的にはキャンプだと出番は少ないですが、防災用途だとあると便利ですね。
充電が早く、安全設計
BLUETTI EB70Sは3種類の方法で充電できます。また、充電中はファンが回るようになっていて熱対策がされているのが特徴的です。
寝る前に充電すれば、翌日のキャンプに間に合う
自宅のACコンセントだと4時間4分で満充電できました。
他のポータブル電源と比べて充電速度が早いです。
ACアダプターはファンが入っているので大きいです。
※検証の詳細データは2ページ目の [参考]検証の詳細データ を参照ください。
ACアダプターのファン音がうるさい
給電中のACアダプターにはファンが内蔵されていて、コンセントに接続するだけでファンが回ります。(充電していなくても)
そして、ファン音はなかなかの音量!
とはいえ、一般的にACアダプターは高温になるので、ファンが回ることで安全な温度が保てるなら安心です。またACコンセントからの充電するのは自宅なので、音が大きくても充電する場所を工夫すれば実害はないです。
とはいえ、給電が終わったら停止してくれると嬉しいですね。
多彩な充電方法に対応 (車・ソーラーパネル)
BLUETTIのポータブル電源EB70Sは、車でも充電できる「カーチャージャー」が標準で付属しています。※ポータブル電源によっては別売りだったりします。
ケーブルは短いので助手席に置いて充電することになります。
車内でも充電できると、連泊の時に役立ちますね。一般車のシガーソケット(12V)だと7~8時間かかるのでフル充電は無理ですが、充電できるだけでも違います。
給電中に充電できる (パススルー対応について)
充電中に給電することもできます。
製品仕様・説明書を確認しても見当たらなかったので、メーカーに問い合わせたら回答をいただけました。
問い合わせのやり取りをそのまま掲載します。
また、その際の注意点を教えて下さい。
A. EB70は充電しながら放電することができます。特に注意点などありません。
※当初、EB70のクラウンドファンディングページには「電池の寿命に多少影響がある恐れがあります」と記載していましたが、技術進歩により量販品では電池の寿命にほぼ影響がないことが確認できています。
BLUETTIでは独自の技術により、給電中に充電してもバッテリー寿命への影響がほぼない仕組みになっているようです。試験により確認済みとのこと。
これまでのポータブル電源の常識を覆す仕様ですね。
まとめ
BLUETTI EB70Sの最大の特徴は
「安全性が高く」「コスパが良い」「-20℃で動作」
バッテリー容量が716Whなのでファミリーキャンプで便利な容量。安全性を重視する方にオススメのアイテムです。
- 電気毛布
- 電気毛布(中)×2枚が 8時間50分 <実測値>
- 電気毛布(中)×3枚が 5時間53分 <実測からの計算値>
- 扇風機
- 強(最大風力)で 10時間45分 <実測値>
- スマホ (2815mAh)
- 約60回充電可能 <スペック値>
参考 ポータブル電源の比較(おすすめランキング)はこちら
2ページ目に、BLUETTI EB70の検証データ(扇風機、電気毛布、充電速度)の詳細を掲載します。(細かい話なので気になる方だけご覧ください。)