メダカの飼育方法について まとめてみました。
メダカの飼育方法は色々
メダカは、色々な方法で飼育することができます。
- 水槽
- 睡蓮鉢・瓶鉢
- ガラス鉢・水鉢・花瓶
- 発泡スチロール
- トロ船
目的ごとに飼育方法が変わってきます。
- 飼い方をメダカが泳ぐ姿を観察しやすい方法で飼ってみたり
- 綺麗にレイアウトして癒やしの空間を演出したり
- ビオトープとして自然環境の再現をたり
飼育場所は、室内でも屋外でも飼うことができます。
小さなビオトープ(生態系が循環する環境)を作ってあげれば、餌やりだけで飼育することもできます。
メダカ飼育のために必要なもの
メダカを飼うために必要なものをご紹介します。
最低限「必要なもの」を揃えればメダカを飼育することができます。「あると便利なもの」は飼育するなら揃えておきたいものです。最後に、「必要に応じて揃えるもの」をご紹介します。
必要なもの
- 飼育容器
- エサ
- 土・砂利
- 水草
あると便利なもの
- 小さな網
- 水温計
- 水換え用のポンプ
必要に応じて揃えるもの
- カルキ抜き(塩素中和剤)
- バクテリア
- フィルター
- エアポンプ
- 水槽用蛍光灯
- ヒーター
です。「必要に応じて揃えるもの」は、私は持っていません 😆 ので、 これらが無くてもメダカは飼育できます。
エアレーション、照明、ヒーターは不要
メダカの飼育にはエアレーションは不要です。
メダカは本来泳ぐのが得意な魚ではなく、流れのあまりない淡水域や汽水域で生息しています。そのため、エアレーションで水流がある場所だとメタガが疲れて弱ってしまう事が考えられます。
また、アクアリウム用の照明も不要です。適度に光が入る場所であれば、メダカの水槽に照明を当てる必要はありません。
ヒーターなしでも飼育できます。メダカの適応温度は0℃~35℃と言われており、水面が少し凍る程度の寒さならヒーターなしで越冬することができます。ちなみに、快適温度は20℃~25℃と言われています。
環境が整えば、水の浄化を自然の力に任せられるため、手間を掛けずに飼育することができます。
飼育場所について
屋外でも室内でも飼える
メダカは丈夫で育てやすい魚の類です。
もともと日本に生息していることから、日本の気候には適応することができます。
飼育のための特別な機器も不要なため、庭先の睡蓮鉢で飼育されている光景を目にすることがあります。
適度に日の当たる明るい場所に置く
メダカの水槽は、適度に日の当たる明るい場所に配置しましょう。
日が当たっていると、水草の光合成が行われて水質浄化に役立ちます。
ただし、夏の直射日光は避ける必要があります。「適度」と表現したのはそのためです。
直射日光があたると水温変化が激しくなり、メダカが弱ってしまう原因になります。また、水槽の水をお湯にしてしまうほどの力があるため、メダカを熱で死なせてしまいます。
どうしても、直射日光の当たる場所で飼育しなければならない場合は、簾などを使って日陰を作ってあげると良いです。
配置してはいけない場所
水槽を配置してはいけない場所について、まとめてみました。
- 温度変化が激しい場所 … メダカは急な温度変化に弱い
- 長い時間、直射日光が当たる場所
- エアコンの風が直接当たる場所
- 騒がしい場所 … メダカにとってストレスになる
- 夜間に明るい場所 … メダカの生活リズムが狂う
- 家電の近く … 感電の危険
- 高い場所、不安定な場所 … 災害で落下する危険、耐荷重に注意
- 雨水が入らない所 … 水溢れ防止や酸性雨の対策
メダカにとって、快適に過ごせるかを考慮すると良いです。そして、水槽が倒れることを想定して、人間にとって安全な場所に配置すると安心です。
水槽と飼育数の目安
水槽の大きさによって、メダカを飼える数が決まってきます。
という基準があります。
これ以上過密になると、水質維持のためのメンテナンスに手間がかかるようになります。人工的に手を入れないと生息できない環境ということです。
末永く飼育するなら、人工的に手を入れるより、適正数で飼育したほうが、お互い幸せですね☆
メダカの餌やり
メダカ飼育の中で、餌やりは難しいポイントです。
一度に食べきれる量にする
メダカの餌やりは
というのが基本的な考え方ですが、水槽の状況によって調整する必要があります。
水槽には、目に見えないメダカの餌が生息するようになります。そのため、餌やりは足りない分を補ってあげる程度に与えるのが理想的です。
水質を悪化させないようにするため、餌は与え過ぎないようにします。水質が悪化すると
また、エサの与えすぎはメダカの肥満を招き、消化不良にもつながります。健康で長生きしてもらうためには、エサを与えすぎないことが大事です。
与える量は、水温やメダカの密度によって違ってくるので、様子を見ながら調整する必要があります。適正量を見極めるのは難しいところ☆
冬はメダカの活動量が減るので、餌やりはほとんど不要です。
参考 我が家では、1日1回、2~3分でメダカが食べ切れるエサを与えるようにしています。30cmの水槽に10匹ほどメダカを飼っています。
餌の適正量を見極める方法
適正量を見極めるための方法をご紹介します。
- 最初は、少なめに餌をやり続ける (必ず食べ切れる量)
- しばらく様子をみて、魚が痩せてくるようなら少し量を増やす
言うのは簡単ですが、なかなかできないのが難しいところです♪
食べ残したら掃除する
多めにエサを与えてしまって、食べ残しがでてしまう場合があります。
そんな時には、スポイトなどでエサを回収してあげると良いです。
また、与えすぎて水質が悪化しているようなら、底の沈殿物を吸い出したり、水換えをして水質を改善させる必要があります。
メダカのエサは人工餌でOK
メダカのエサは人工餌で問題ありません。
餌が大きかったり、食べる前に底に沈んでしまうと食べ残しとなって水質を悪化させてしまいます。
注意点
- メダカの口は小さいため細かい餌をあげる
- 水面に浮く餌にする
熱帯魚や金魚の餌を上げても問題ないのですが、細かく砕いたり工夫してあげてください。
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値段は300円から400円程度ですが、内容量は順に22g、185g、150g、50g、40g、10gです。
色々と試してみて、メダカの食いつきが良いものにすると良いと思います。
100均でも、80gほどのメダカの餌が売っています。…が、栄養価と水質悪化、メダカの食いつきの点で、あまり評判は良くないようです。
参考 我が家では100均のエサを使っていますが問題なく食べてくれています。ただ、春先に孵化したメダカが秋に産卵しなかったのは、エサが悪かったせいだろうか?という気もしてきました。
水槽の水換え
水槽の水換えタイミングも難しいところです。水槽の状況によるので、様子を見ながら調整してあげる必要があります。
こまめに少しずつ水換えをする方法
水槽の水は、こまめに少しずつ水換えをする方法が理想的です。
数週間に一度、水槽全体の1/4~1/3の量の水を入れ換えます。少量の水を入れ換えることで、水質が急に変化しないようにします。
水換え頻度は、水槽の状況を見ながら調整してくと良いと思います。気になって、毎週水換えしないと安心できない方は、換える水の量を少量にするとメダカへの負担も軽減できます。
参考 飼育当初はついつい気になって水換えしたくなりますが、グッと我慢♪
水換えは数カ月に1度の我が家
我が家のメダカの水槽の水換えは、数ヶ月に一度です。
普段は「水が少なくなったら足す」程度。それも月に1回足す程度です。
水換えは、3~4ヶ月に1回。水槽の水を半分抜いて、半分足します。全て入れ換えないのは、バクテリアの繁殖や、水質が変わるのを避けるためです。水換えと合わせて、水槽の底の沈殿物を吸い上げて掃除してあげます。
水槽に苔が付くのが早かったりする時や、メダカが水面に上がってパクパクしている(気がする)時には、水質が悪化している可能性があるため、先の「こまめに少しずつ水換え」をします。
参考 我が家では1年ほどこの方法で問題なく飼育できています。
酸欠に注意する
水槽や睡蓮鉢などの限られた環境で飼育していると、水中の酸素が欠乏することがあります。
一見、綺麗な水に見えても、酸欠状態か否かは、人間には分かりません。しかし、注意してメダカを観察していれば酸欠状態かどうかは分かります。
メダカは酸欠状態になると水面に上がってきて、口をパクパクさせます。この合図を見逃さずに水換えをしてあげましょう☆
また、水換えがすぐにできない時には、エアポンプで空気を送ってあげるという方法もあります。
酸欠状態になるという事は、飼育環境に無理が生じている証拠です。
- 水草の量を調整したり
- 水槽内のメダカの数を減らしたり
- 飼育容器の水面を大きく確保したり
して、飼育環境の見直しをしてあげましょう☆
参考 我が家の水槽(室内・屋外)は酸欠状態になったことはありませんが、水面の狭い花瓶で稚魚を飼育した時には、急に水質が悪化したことがありました。間口の狭い容器は、酸欠状態になりやすいので注意が必要です。
水槽のメンテナンス
水草の手入れ
メダカを飼育していると水草が育ちますが、伸ばしっぱなしにしていると色々な弊害が出てきます。
- 見栄えが悪くなる
- メダカが泳ぐスペースを狭めてしまう
- 夜間に水草が水中の酸素を奪う
水草が伸びてきたら、カットしたり、取り除いたりしてメンテナンスをしてあげましょう☆
コケ対策
水槽内で繁殖するコケは、水草以上に厄介です。時期によっては、それなりの頻度でメンテナンスをしてあげます。
- コケを食べてくれるような貝類・エビ類を増やしたり
- コケが発生したら、こすって落とす
などの対応が必要です。
土や砂利の掃除
水槽の底の土や砂利には、魚や貝類、エビ類などの排泄物が溜まります。そして、これらの排泄物が有害な物質になって水質を悪化させる要因になります。
そのため、水換えと同時に土や砂利の掃除もしてあげると良いです。
砂利掃除のために、専用のホースやスポイトが販売されています。
季節ごとの手入れ
春に活動しだしたらシーズン到来
水温が10℃を超えるようになると、メダカが水面に上がって活動するようになります。メダカ シーズンの到来です。冬に控えていたエサやりを少しずつ始めます。メダカが活発に泳ぐようになたら水槽のメンテナンスを実施します。
水温が18℃ほどまで上がるようになる(4月中旬頃)と産卵するようになります。
- エサやり
- 水槽の掃除 (水温20℃以上)
- 水草の植え替え
- 水換え
- 梅雨の時期には、雨で水があふれないように注意
さらに水温が上がってくると、メダカは産卵するようになります。
夏は水温に注意
夏になったら、メダカたちが活発になります。
水槽がにぎやかになるので楽しい時期です。水草が爆発的に増えたり、頻繁に産卵するようになるので、メンテナンスが忙しくなります。春に産まれたメダカが産卵をはじめたりします。
夏場の注意点は、日中の水温上昇。うっかり全滅させてしまわないように、対策と観察を怠らないようにすると良いです。
春に加えて実施すること
- ひさしを設けて直射日光対策をする
- 水草をトリミングする
- 台風が来る時には、安全な場所に移動する
- 大雨の時には、水が溢れないようにフタをする
秋は冬の準備
秋のメンテナンスは、基本的に春と同様です。
水温が18℃より寒くなると、メダカの活動が鈍ってきます。
冬になると水槽を触れなくなるので、寒くなる前に水槽の環境を整えてあげると良いです。また、栄養のあるエサを与えて、越冬のための体力を蓄えられるようにします。
冬に向けてやっておくこと
- 水換え
- 水草のトリミング
- 水槽の掃除
- メダカの体力づくり
また、屋外で越冬させずに室内で飼育する場合は、屋外と室内の気温差が少ないうちに、水槽を室内に移動させてあげると良いです。特にダルマメダカは寒さに弱いため、屋内に避難させましょう☆
冬のメダカは手入れ不要 (屋外で越冬する場合)
屋外のメダカは、冬に水温が5℃を切るようになると、底でじっとして動かなくなります。そのため、エサやりは不要です。水槽のメンテナンスは、ほとんど不要になります。
やること
- 水が減った時の足し水
- 水面のゴミの除去
- 凍結対策 (ビニール被せたり、プチプチで包んだり)
- 雪対策 (水槽に雪が入らないようにフタをするなど)
やってはいけないこと
- エサやり
- 水換え
- 掃除 (枯れ草・枯れ葉もそのまま)
冬のメダカは活動量が少ないことから、消化器官の働きが鈍い状態です。エサを与えすぎると、消化不良で死んでしまう可能性があります。水温が高く(12℃以上)メダカが活発なときに、ごく少量与える程度にとどめます。
冬になると水草が枯れてしまいますが、メダカはそれで寒さをしのいでいるかもしれません。枯れ草を除去してしまうと水槽内のバランスを崩す可能性があるため、基本的には触らないほうが得策です。
水槽の移動について
室内から屋外に水槽を移動させる時期は、水温が安定している 5月~10月が良いです。
- 冬場は内外の温度差が激しい
- 3月~4月は屋外の昼夜の温度差が激しい
ということから、メダカに負担がかかります。